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METAL HAMMER JAPAN 編集部ブログ

《スペシャル・インタビュー》クラウディオ・サンチェス/コヒード・アンド・カンブリア【『METAL HAMMER JAPAN Vol.12』より】

ファンタジー溢れるアイディアを生み出す、
クラウディオ・サンチェスの脳内探訪の旅に出てみよう!

 エモーショナルなプログレッシブ・ロック・バンド、コヒード・アンド・カンブリアのフロントマンであるクラウディオ・サンチェスは、常に新たな物語を作りあげいる。SF作『The Amory Wars』シリーズを通じて自らのストーリーを描き続けているが、そのファンタジー溢れるアイディアはどこから生まれるものなのか? 読者の質問とともに、彼の脳内探訪の旅に出てみようではないか。

Interpretation by Tommy Morly

 

このコミック本のアイディアによって、
俺らは疎まれるような存在になった。

 この20年、クラウディオ・サンチェスはコンセプト・アルバムの達人として活動してきた。キャリアを通して継続させる『The Amory Wars』はコヒード・アンド・カンブリアのフロントマンとして、自身のライフ・ストーリーを伝えるためにSFを通じて表現を行なったシリーズである。バンドが10枚のアルバムを作っていく間、タイアップによるコミック作品を妻であるコンドラ・エハートと共作しノベル化にも着手、映画化の発足にも順調に至っている。正直なところ、彼がインタビューに応じてくれたことに私たち自身驚いている。それだけでなく、クラウディオと膝を突き合わせて皆の熱意溢れる質問をぶつけることに成功した。

 

―どうやってあのラブリーでチリチリな髪の毛を保っているんですか?
 いつもお決まりのケア用品を使っているし、放っておくとすぐにワイルドになってしまうから、抑えるようにセットしているんだ。シャワーのときはコンディショナーとブラッシングをして、ジャマイカ製のヒマシ油もつけている。この油によって髪が落ち着いてくれている気がするよ。

―あなたは頻繁にSFノベル/コミック本を読んでいますか? 最近読んだものでお薦めのもの、そして生涯ナンバー1を教えてください。
 最近読んでいるものは特にないかな。ずっと気に入っているSFノベルは『デューン砂の惑星』だね。アメイジングな作品で、その終わり方も大好きだ。
 映画となると、俺のお気に入りのひとつは『銀河伝説クルール』かな。これは中世を舞台にしたSFで、5枚の刃が飛び出ているグレイヴという武器が出てくるんだ。俺はこの作品があまりにも好き過ぎて、オリジナルの2枚の映画用のポスターをひとつのフレームに入れて保存している……だけど、まだ壁にはかけていなくてさ(笑)!

―『The Amory Wars』のアルバム/小説を作るときに、毎回事前にプランを練っているものですか? このシリーズには終着点を設けているのでしょうか?
 今の時点では、『VAXIS Ⅴ』で終わりを迎えるんじゃないかな(バンドは去る6月に『VAXIS Ⅱ』をリリースしている)。作品の展開について戦略を立てたり、成長させたり、拡大させているよ。『The Amory Wars』によって引き起こされるダメージやこの戦争の参加者に関するパラレルなストーリーは、常に作っていくことができているんだ。
 でも俺が思うに、結局のところ『VAXIS Ⅴ』でかなりいい形で一連のパッケージをまとめ、この小説を締めくくれると思う。俺はもうすでに終わり方を把握しているしさ。その最終ゴールにどう到達するか、かなり多くのアイディアを持っているんだけど、ほとんどの曲はまだしっかりと書いてはいなくて。曲によってストーリーがどんなものになるのか、俺自身も心待ちにしているところなんだよね。

―『The Amory Wars』を書くうえで、現実世界はどのような影響を及ぼしますか?
 あらゆる面で影響を与えてくれるよ。これはある意味、別の仮面を被った俺の自叙伝のようなものなんだ。自分という袖を通すことなく、自分自身を表現するための手段さ。
 このアイディアを思いついた20年前、俺はあまりにもシャイでフロントマンには不適格だと思っていたから。こういった見せかけのストーリーを作ることによって、自分の本当のストーリーを簡単に忍ばせることができたんだ。

—コミック本と映画化について、現時点ではどういった印象を持っていますか?
 結構ワイルドでイイ感じだよ。コヒード・アンド・カンブリアが始まったとき、このコミック本のアイディアによって、俺らのことを真剣に取りあげてくれた媒体は少なくて、疎まれるような存在になっていた。当時は現在と比べてコミック本がポピュラーじゃなかったから、ただそれ以降に多くの作品が映画化してきたことによって状況が変わったんだ。ある意味、俺はコミック本から映画化することにこのうえない感謝の念を抱いていて、だってそのことでやっと普通の存在になれたから。
 とはいえ、俺は10年前と比べてそう頻繁に映画を観に行けてないけどね。観に行けるときは足を運ぶようにしているし、相変わらず素晴らしい作品があるよ。こういった作品は目的を遂げるためのサポートになっていて、いつの日か誰かに影響を及ぼして、それが巡り巡って俺らの作品へと興味を向けてくれるんじゃないかと思っているから。

 

◎続きは『METAL HAMMER JAPAN Vol.12』  でどうぞ

 

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